サンドタンクの話
彫刻の川井です。
今回も よろしくお願いします。
先日 お寺で彫刻の作業をしていましたら、お墓参りの方から「工場に運んで彫るんじゃないの?」と ご質問がありました。
その場でも説明させていただきましたが、基本的には 工場に運んだりはしません。現場でお彫りいたします。
それを可能にするのが 現場彫り用のエアーコンプレッサーやサンドタンクなどですが、今回は サンドタンクのお話しををさせていただきたいと思います。
実際に「彫る」作業に使用するのでサンドタンクの役割は とても重要です。
使い方は これといって難しいことは無くて、彫刻用の砂を入れる→エアーコンプレッサーで圧をかける→サンドタンクのレバーを操作して砂を彫刻面に吹きつける→ 石が彫れていくということです。
サンドタンクの足は3本ありまして、1本ずつ足の長さを変えられるので地面が平らじゃなくても設置することができます。
「墓誌」や「石塔」にお彫りすることが多いですが、私は 和型の石塔など 高い位置でお彫りするときは サンドタンクの足のパイプを高所作業仕様に換えています。
サンドタンクを操作するレバー類はサンドタンク本体にありますので、サンドタンク本体を 手の届くところに置かなければなりません。
和型の石塔など 高い位置で彫刻するときに 普通の足の長さだと、手が届かず レバーの操作ができないので このような工夫が必要なわけです。
字彫り屋さんによって それぞれの作業方法がありまして、サンドタンクを台の上に乗せたり、2人で来て レバー操作担当と彫刻担当を分けたりしています。
普段の作業で このような工夫がありますよ。という今回のお話しでした。
川井